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漢方の暮らし 第107話 生活習慣を見直して自然免疫を高めましょう

2024年7月15日

 免疫細胞は、血管とリンパ液に乗って常に、身体中を巡って敵を攻撃しながらパトロールしています。

 免疫細胞の働きを低下させる生活習慣は、喫煙、過度な飲酒、寝不足、過労などです。
新型コロナで命を落とした人は、免疫力の衰えた高齢者や糖尿病などの生活習慣病を抱えている人も多いです。

 血や水を運ぶ気のエネルギーが低下した「気虚」の人、栄養不足で「血虚」になっている方、ストレスで「気滞」が起こっている方、気や血が渋滞して必要な栄養を臓器まで運ぶことができない「水毒」「?血」の方などは免疫細胞の働きが悪くなります。

 これを一つ食べれば免疫を強くする!!
という食品はありません。
春夏秋冬、それぞれの季節に起こりやすい体調の変化、それに伴う体質の変化に対応しなければなりません。
 そしてそれぞれに対して生活の知恵、食材、ちょい足し漢方、鍼灸施術が大切です。

 食事を含めた毎日の生活習慣を見直して元気を維持することこそが、自然免疫を強くする大切な要件になるのです。


漢方の暮らし 第106話 自然免疫と自然界との闘い

2024年7月14日

 冬は主に冷えや加齢による影響、春はストレスや血の不足による影響、梅雨の季節はドロドロ血や水の巡りによる影響、夏は気のエネルギーの低下による影響、秋は防衛力の低下など、自然界には人間の「自然免疫」を低下させる要因がたくさんあります。
 自然界の変化を変えることはできません。
人間は何千年という間、春夏秋冬に起こる災難を「自然免疫」で乗り越え、生き延びてきました。

 漢方の基礎的な理論は、人間は自然の中の一つの有機体に過ぎないという考えから出発しています。
避けて通れない自然を克服するのでなく、それぞれの季節に順応して生きるという知恵、工夫です。
それは2000年以上の生活から生まれたものです。
 漢方の観点から、それぞれの季節に起こりやすい不調と免疫力の関係、生活の知恵、養生を参考にしてください。


漢方の暮らし 第105話 自然免疫で戦う

2024年7月8日

 どのようなウイルスや細菌が攻めてきても、一番初めに最前線で働くのは「自然免疫」です。
新型コロナウイルスのような事前に情報がない侵入者に対しては、「自然免疫」を元気にしておく必要があります。

 「自然免疫」は生まれた時から備わっているバリアで、皮膚や粘膜から病原体の侵入を防いでいます。
このバリアが突破されても、白血球の一種である「食細胞」が病原体を食べてくれます。
食細胞は全身に分布して、異物が入ると、数分から数時間で発動します。
 この皮膚や粘膜のバリアによる「自然免疫」「食細胞」は常に身体中をパトロールして、病原体を撃退してくれているのです。

 私たちの身体は「五臓六腑」がワンチームで一丸となって、「免疫細胞」を作り出し、身体全体に巡らせてコロナと戦っているのです。
季節ごとに養生を心がけて、「自然免疫」の力を強くすることが大切です。
 暑さ、寒さ、乾燥から五臓六腑を守る生活の工夫や食べ物、ちょい足し漢方、鍼灸を役立ててください。

漢方の暮らし 第102話 陰陽のバランス

2024年6月24日

 地球上にあるすべてのものには「陰」と「陽」があると考え、人間のカラダの状態や治療または養生にも利用されるものです。

 例えば、季節で考えると、春から夏にかけては「陽」に向かっていきますが、夏から冬にかけては「陰」に向かっていきます。
人も「陰陽」に分けることができます。お腹は「陰」で背中は「陽」です。
お腹は影になるため「陰」に、背中は太陽の光があたるため「陽」になります。このように、「陰と陽」がうまくバランスを保って共存することによって健康を維持しています。

 陰がなければ、陽も存在しない。
 陰陽学説で考える「陰と陽」は常に強くなったり弱くなったりしています。
例えば、「陰」が強くなったら「陽」が「陰」をおさえ、逆に「陽」が強くなったら「陰」が「陽」をおさえることで、バランスを保っています。
陰には静という考えがあり、寒い・暗い・冷たいといったイメージ、陽には動という考えがあり、熱い・明るい・温かいといったイメージがあります。
決して「陽」が良いもので「陰」が悪いものではなく、「陰と陽」はお互いに対立するもので切り離すことができません。
よって、「陰」がなければ、「陽」も存在しないのです。

人間では、男性が「陽」で女性が「陰」
それでは具体的に「陰」と「陽」についてみていきましょう。
例えば、一日で考えると太陽が出ている間は「陽」になるので積極的に行動し、太陽が沈み暗くなると「陰」になるので、睡眠に備えてカラダを休めるといった考えがあります。
お昼まで寝ていたり、夜遅くまで起きていたりすると、カラダがだるくなったり不調になったりします。
この状態は「陰陽」のバランスが悪くなっているからだと考えられます。
健康な人は、「陰陽」のバランスがよく、病気になりにくい状態を維持できます。
一方、病気になる人は、「陰陽」のバランスが崩れており、病気になりやすいと考えます。

また、男女で考えると、男性が「陽」で女性が「陰」にあたります。
男性と女性がいなければ新しい命を生み出すことができません。
このように「陰と陽」は人間が生きていくためには大切な要素なのです。

 夏は活発に動くこと、冬は行動を控えること。
陰陽学説で考える“季節”もカラダの状態を判断したり、治療や養生に応用することができます。春から夏は「陽」の気が盛んになるため活発に行動するように、秋から冬にかけては「陰」の気が盛んになるため行動を控えるようにと考えています。
例えば、漢方には、夏の過ごし方は冬の病につながるという考え方があります。
これを「冬病夏治(とうびょうかち)」といいます。夏は、暑いからといって、冷たいアイスを食べすぎたり、クーラーの部屋に長くいるとカラダが冷え切ってしまい、冬に病気を起こしやすくなるという考えです。
夏の間は、「陽」の気をカラダにとりいれるために、活発に動くことが大切です。
 一方、冬は「陽」の気が少なくなるため、植物や動物と同じように、人も活動を控える季節です。
冬には、人が生きていくために必要な気を発散させないように、過度なダイエットをしたり、新しいことをはじめるなどといった行動は控えた方がいいでしょう。

 ただし、漢方では、あくまでもバランスが大切だと考えられています。
「陽」が盛んなときに動きすぎると「陰」を損傷しやすく、「陰」が盛んなときに行動を控えると「陽」を損傷しやすくなります。
漢方には「中庸」(ちゅうよう)という言葉があり、過不足なくほどほどにという考えがあります。
なにごともその人にとってちょうどよい状態を保つことが大切です。

漢方の暮らし 第100話 戦争と平和

2024年6月15日

 「陰陽」にはいくつかの法則があります。
そのうちの一つが「陰陽転化」という法則です。
人間の健康や性格、それに自然現象や政治経済にいたるまで、「陰陽」は存在します。
自然現象では火山の休止と爆発、地球の寒冷化と温暖化、豪雨と日照り、昼と夜・・・・・
 「陰」と「陽」はどちらかが強くなってぎりぎりまで極まると、自然にもう片方がバランスをとるように動き、反対に転じます。

 日本でも、今まで眠っていた火山の爆発が起こっています。
地下のマグマが極限に達し、爆発する「陰陽転化」です。

 政治の世界でも「陰陽」があります。
どんな政策でも反対と賛成があります。
保守と革新はまさに「陰陽転化」を繰り返しています。

 戦争と平和はどうでしょうか?
過去で見ればわかるように世界的にも、日本でも戦争を繰り返しています。
そして今、世界は非常に危うい状態にあります。
戦争に転化することないように祈ります。

漢方の暮らし 第99話 人は大自然の中の一つの生命体

2024年6月12日

 「天人合一」という概念があります。
人は自然の中の一部であり、大自然の中の摂理に従って変化しながら生きているという東洋哲学の考えです。

 地球の温暖化や生態系の変化などの問題が起きています。
最近では海に沈んでしまう島国が問題になったり、日本でも今まで経験したことのなかった大雨による川の氾濫や土砂崩れなどが起こっています。

 これらの現象はすべて、私たちが自然と協調を忘れて、便利で快適な生活を求めてきた結果です。
人間が大自然を克服しようというような無謀な考えを捨てて、大自然との協調を考える時期に来ています。
 寒い冬、風の強い春、ジメジメした暑い夏、乾燥の秋、それぞれの気候合の変化に合わせて、春は種を蒔き、
夏は耕し、秋は収穫し、冬は貯蔵する。
 人間の活動も、四季の変化に合わせて休息と活動を繰り返しています。

 大自然の変化を変えることはできません。
昔から、変化に合わせて、人体に起こる影響を予防したり、避けたりする生活の工夫をしながら生き延びてきたのです。

料金改定のお知らせ

2024年6月9日

平素は格別なお引き立て、ご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。

令和6年6月1日より物価上昇・賃金上昇・診療報酬改定の為、施術料及び物販品に関して価格改定を承らせていただきます。

価格改定によりお客様にはご負担とご迷惑をおかけいたしますが、より一層のサービス向上に努めて参る所存です。

何卒、ご理解ご了承いただきますようお願い申し上げます。

臨時休診のお知らせ

2024年6月6日

臨時休業のお知らせ

 拝啓
   平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 この度、研修会の為

6月28日(金) 午後 臨時休診

させていただきます。
皆様方には大変ご迷惑をお掛け致します。
申し訳ございません。
                 敬具

漢方の暮らし 第98話 漢方の基本は「整体観念」

2024年6月3日

 「整体観念」とは一言でいえば、「人間の身体は丸ごと一つになって宇宙の中に存在している」という考えです。

 人の身体は自然界からいろいろな影響を受けながら、五臓はそれぞれの役割分担をもって強調してバランスをとっています。
一つの臓器の働きが乱れると、他の臓器にも影響が及びます。

 様々なストレスを受けながら、人体は五臓を中心の六腑や皮膚などと経絡系統を通じて身体全体がバランスを取りながら、存在しているのです。

 具体的に言うと、私たちの臓器や組織は単体で働いているわけでなく、一つの臓器にトラブルがあると、他の臓器に影響したり、またそのトラブルを他の臓器が手助けするというシステムが構築されているのです。

 そこで、漢方・鍼灸の治療は表れている疾患だけでなく、身体全体を観察するという方法になります。

 この「整体観念」こそが、身体の臓器や器官、皮膚などをパーツごとに考え、悪い部分だけを治療する解剖学的な西洋医学との大きな違いです。

 漢方か西洋医学か、どちらに軍配を上げる必要はありません。
必要によって賢く治療法を選び、健康に役立てることが出来る時代です。


漢方の暮らし 第97話 激しい頭痛には

2024年5月29日

 お酒を飲みすぎた日の翌日に頭痛や、狭い部屋での会議をしたとき、緊張したときなどに起こる急な頭痛は市販の頭痛薬が良く効きますが、慢性的な頭痛は厄介です。

 これは、痛み方の違いで原因を見分けます。
例えば、「気滞」の方は張ったような激しい痛みを訴えることが多いです。「頭がガンガンする」など。
普段から緊張する仕事をしている。気が張っている、緊張しやすい、イライラしやすい方に多いです。

 血の流れが滞っている「?血」の方の痛みは比較的強く、針で刺されるようなチクチクした痛みが起こります。
特に夜に痛みが強くなる傾向があります。

 水の流れが滞っている「水毒」の方は重苦しい、どんよりした痛みが起こります。
雨の日や、曇りの日に比較的多く起こるのが特徴です。「不通即痛」といって気や血や水の流れが滞っているために起こります。

 慢性的な頭痛は、気や血や水の滞りを解消する食材を普段から利用して、鍼灸や漢方薬による治療をうけながら体質を改善することが根本療法になります。