健康増進
身体の常識 第67話 熱中症予防
暑い季節が近づくと、毎年ニュースでも話題になる「熱中症」です。体調を崩したり、時には命に関わる危険性もあるため、正しい知識を身につけることが大切です。熱中症は高温多湿な環境で体温調節機能が破綻し、さまざまな症状を引き起こす状態の総称です。
しかし、適切な知識と対策があれば十分に予防できる疾患でもあります。
熱中症を予防するための具体的対策
これからの季節は熱中症にならないような工夫が必要です。
1. 適切な水分・塩分補給の実践
予防の基本は、のどが渇く前からのこまめな水分補給です。
1日の水分出納は約2.5リットルとされており、夏場は汗をかく分を考慮してより意識的な摂取が必要になります。
ただし、水だけでは不十分で、汗で失われる塩分(ナトリウム)の補給も重要です。日本スポーツ協会では、
0.1~0.2%の食塩と糖質を含んだ飲料を推奨しています。
手作りする場合は、1リットルの水にティースプーン半分の食塩(1~2g)と角砂糖を数個溶かした食塩水が効果的です。
スポーツドリンクは手軽に塩分と糖分を同時補給できますが、糖分が多いため飲み過ぎには注意が必要です。
アルコールやカフェインを含む飲料は利尿作用があるため、水分補給には適しません。
2. 暑熱順化による体づくり
急激な暑さに対応できる体を作るため、「暑熱順化」を進めることが重要です。
これは徐々に体を暑さに慣らしていく過程で、効率的に汗をかき体温を調節できるようになることを指します。
具体的には、1日30分程度のウォーキングを週4回、1~4週間程度続けることで暑さに強い体の獲得が期待できます。
また、日々の入浴で適度に汗をかくことも有効な方法です。
急に暑くなった日や体が暑さに慣れていない時期は特に熱中症のリスクが高まるため、段階的な体づくりが予防の鍵となります。
ただし、運動や入浴の際は必ず水分補給を行いながら、無理のない範囲で実施することが大切です。
3. 環境の工夫と適切な服装
室内環境では、室温28℃、湿度70%以下を目安にエアコンや扇風機を上手に活用します。
遮光カーテンやすだれで直射日光を遮り、換気扇や扇風機で風通しを良くすることも効果的です。外出時は日傘や帽子を着用し、暑い時間帯(11時~15時)の外出はできるだけ避けましょう。
服装の工夫として、綿や麻など通気性の良い素材を選び、吸湿性や速乾性に優れた下着を着用します。襟元をゆるめたり、ゆったりとした服装で体の熱を放出しやすくしましょう。
黒色系の衣類は熱を吸収しやすいため避け、薄着でも肌とインナー、インナーとアウターの間に空気の層を作ることで外からの熱気を遮断できます。
4. 体調管理と生活習慣の改善
熱中症予防には日頃からの体調管理が欠かせません。
バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠により体調を整えることが基本です。
特に朝食抜きなどの状態での活動は避け、規則正しい生活を心がけましょう。
栄養面では、豚肉や豆腐、味噌などの大豆製品に含まれるビタミンB1、赤ピーマンなどカラフルな夏野菜に含まれるビタミンC、梅干しや酢、レモンに含まれるクエン酸をバランスよく摂取することが推奨されます。
きゅうりやナスなど水分を多く含む食材も積極的に取り入れましょう。
睡眠環境を整えるため、通気性や吸水性の良い寝具を使用し、エアコンや扇風機を適度に活用します。寝不足は体温調節機能を低下させるため、質の良い睡眠の確保は熱中症予防において重要な要素です。
5. 周囲への気配りと相互見守り
個人の予防努力に加えて、集団活動の場や地域社会でのお互いの配慮が重要です。
高齢者や子どもなど熱中症になりやすい人々への声かけや見守りを行いましょう。
離れて住む家族には電話で「今日は暑いですが、エアコンは使っていますか?体調はどうですか?」などの確認により助け合いましょう。
職場やスポーツ活動の現場では、参加者の体調や気温を考慮した活動計画を立て、
休憩時間を十分に確保することが大切です。マスク着用が必要な環境では、適宜マスクを外したり、首元の開いた通気性の良い服装を選ぶなど、状況に応じた柔軟な対応が求められます。

身体の常識 第65話 頭にくる怒り
怒りのエネルギーは、下から上に上がる上昇気流の性質を持ち、上り切ったところには「頭」があります。それこそ頭がカーッと熱くなったりするので、体の中でももっとも自覚しやすい場所です。
でも、「頭にくる怒り」は、原因が何であっても比較的すんなり鎮まる性質で、どれだけ長引いたとしても、寝て起きたらすっかり収まっているのが普通です。
ところが、時間を経って鎮まるどころか怒りが増幅したり、だらだらと長引いたりするとしたら、それは「感情の機能エラー」が起こっている証拠です。
そしてこのエラーは、ちょっとした習慣によって導かれてしまいます。
そのちょっとした習慣とは、「怒りながら考える」ことです。
「怒り」と「思考」が結びつくと、「自分が正しかったら怒っていい」という強力な「怒りスイッチ」となり、いわゆるキレやすい頭を作り出してしまうのです。
「正しかったら怒っていい」は絶対的な正義感化のような錯覚に陥りエスカレートしていき、脳や血管にとってどんどん危険な水域に近づいていきます。
温かいお茶でも飲みながら、なんなら空でも見上げながら、ゆったりした気持ちになってから、そこで初めて「思考」を巡らせてみましょう。
健全な気づきが得られるかもしれません。
頭が怒りのエネルギーに支配された状態では、「自分が正しい」という前提自体が大変あやしいものであるため、怒りの原因が自分にとって重大な問題だと確信している時ほど、いったん怒りを鎮めて「怒り」と「思考」のタイミングをずらしていく心がけが大事です。
頭が怒りで支配されている時、東洋医学でいう「気」は頭のほうに集中していて、足元の「気」は逆に不足しています。
だから、怒りで頭がいっぱいの時ほど、「足がすくわれる」ようなアクシデントに見舞われがちなのです。
よく私たちは、イライラすると無性に食欲が湧きますが、これは、消化のためにお腹に「気」を集めて、頭の「気」を下のほうに下げようとする身体の作戦です。
実際に「食べる」ことで怒りが落ち着くこともあります。
ただ、こうした食べ方は自然でありません。
あくまで健康的に「頭にくる怒り」に対処していきたいものです。
そのためには、身体がとる手段よりも先手を打っていくことです。
イメージの力を使って、「気」を下に下げられるようになりましょう。
上から下にすーっと「気をさげる」
イメージの中で頭に充満している「気」を眉間に集め、それを、鼻、口、喉へと落としていきます。さらに首から胸、そしてお腹の中心部へと「落ち着けて」やります。
その間、怒り原因ついて一切考えないことです。
怒るたびにイメージ力で「気を下げる」ことを習慣化ていけば、怒りながら思考することも少なくなっていき、そうして機能エラー修復ていくことができます。

身体の常識 第56話 怒りにブレーキ パート2
怒りを和らげる方法
? 深呼吸する: ゆっくり息を吸って、吐くことで気持ちが落ち着きます。
? カウントダウン: 心の中で10から1まで数えてみましょう。冷静になる時間を作れます。
? 気持ちを紙に書く: 怒りを言葉にして紙に書くと、頭の中が整理されて落ち着きます。
? 体を動かす: 軽い運動やストレッチで心をリフレッシュするのも有効です。
? 怒りの原因を分析する: 「なぜ怒っているのか」「本当に怒るべきことなのか」を考えると、
気持ちが落ち着くことがあります。
怒りのコントロール力を高める習慣
? 瞑想やマインドフルネスを取り入れる:
日頃から心を整えることで、感情のコントロールがしやすくなります。
? ポジティブな考え方を練習する:
怒る代わりに「どんな学びがあるか?」と考えると、感情が変わることもあります。
? ユーモアで乗り切る:
笑いは怒りを軽減する最高のツール。
面白いことを考えたり、ジョークを言ったりするのも手です。

身体の新常識 第54話 怒りとは
「怒り」という感情がなかったら、人は生きていけません。怒りはつねに、理由もレベルもさまざまです。
そして、どれもないに越したことはなさそうな不快な状況のような気がします。
ですが、この「不快」という点がとても重要です。
なぜなら、怒りという感情は、
「あなたの大切なものが脅かされそうです!」
と知らせてくれる危機管理アラートだからです。
もし「怒り」のアラートが働かず、何もかもノーチェックで受け入れ続けていたら、
自分にとって本当に大切なものが「何か」もよくわからないまま、いつか、自分の人生が壊れてしまうでしょう。
ありがたくない不快なサインといえば、「痛み」もまさにそうです。
もし、「痛み」を感じなければ、ケガや病気があっても休むことなく働く続けてしまい、
それが重症だったとしたら命に関わる事態になってもおかしくありません。
「痛み」の落としどころと、「怒り」の落としどころ。
痛みや炎症は脳から「セロトニン」鎮痛物質の分泌、正常な免疫機能で抑えられるように、突発的な怒りも冷静になってブレーキを踏むことでができれば、
ずるずると長引く怒りに発展せずに済むわけです。

身体の新常識 第45話 腸は第二の脳
腸が「第二の脳」と呼ばれる理由は、全身を統括する中枢だから腸が第二の脳と呼ばれる理由は以下の3点があります。
・ 腸と脳は相互に影響し合う脳腸相関
・ 腸は脳に次ぐ神経細胞を持ち指令を出している
・ 性格も腸内細菌によって変わると言われている
腸と脳は相互に影響し合う脳腸相関
腸と脳は互いに影響し合う関係であり、これを「脳腸相関」と呼びます。
自律神経系やホルモンなどを介して情報を伝達し、脳と腸は影響し合っています。
ストレスや不安を感じると腹痛や便意を催すことは、脳から腸への影響です。
一方で胃腸の調子が悪いと、不安や抑うつなど気分の変化を起こすことが知られています。脳の指令が腸に伝わるだけでなく腸の不調が脳に影響することから、腸は第二の脳と呼ばれます。
腸は脳に次ぐ神経細胞を持ち、指令を出しています。
腸は1億以上の神経細胞数を持ち、その数は脳に次ぐ多さです。
また腸だけで消化・吸収・排泄の機能を果たします。
腸は自律神経系やホルモンの分泌によって、脳に情報を送ります。
脳はその情報を基に調整を行い、腸からの影響が全身に広がる仕組みです。
腸は独自で機能を果たすだけでなく、全身の調整に間接的に関与しており「第二の脳」と呼ばれています。
性格も腸内細菌によって変わると言われています。
腸が第二の脳と呼ばれる理由に、腸内細菌の状態が性格に影響する可能性が挙げられます。
腸内細菌を含めて腸内環境を整えることが、心身の健康維持に重要なことが分かります。
「脳」と「腸」両者を整えるとメンタルの安定が期待できます。
相関関係にある脳と腸の両方を整えると、メンタルの安定が期待できます。
脳と腸それぞれを整えるためのアプローチは以下の通りです。
・ 脳へのアプローチ:気分転換・睡眠・人間関係
・ 腸へのアプローチ:食事・運動・水分補給
メンタルを安定させるための脳へのアプローチは次の通りです。
・ 気分転換
・ 質のいい睡眠
・ 良好な人間関係
脳の状態を改善させるためには、ストレスの軽減を心がけましょう。
趣味や入浴での気分転換、適度な運動、就寝前にスマートフォンを見ないなどは、睡眠の質を高める効果が期待できます。
また自然との触れ合いでリフレッシュしたり、仲がいい友人・家族と触れ合ったりすることも大切です。
定期的な運動や感情を動かすことでセロトニンの分泌を促し、脳の状態を整えましょう。
腸へのアプローチ:食事、運動、水分補給
腸へのアプローチでストレスの軽減やメンタルの安定を目指す場合は、以下に取り組みましょう。
・ 食生活の改善
・ 適度な運動
・ 十分な水分補給
腸内環境を改善するには、食生活を変えて腸内細菌の状態を整えることが基本です。
食生活の改善では発酵食品、オリゴ糖を含む食品、食物繊維が多い食品の摂取をしましょう。

身体の新常識 第32話 風邪やインフルエンザに罹って免疫を鍛えよう
人間は長い歴史の中でインフルエンザと戦い、付き合ってきました。冬が近づくと、インフルエンザの予防接種が盛んに行われますが、自然の摂理からすれば、インフルエンザにかかるのは一概にわるいこととは言えません。
人間の体は、風邪やインフルエンザに罹った後、免疫力が高まるからです。
ですから、毎年はやっている風邪やインフルエンザは、引いておいた方が免疫力が高まって、身体によいのです。
学校や会社で風邪が流行しても、風邪がうつる人とうつらない人がいます。
風邪にならない人は、初めから免疫力が高いから、流行ってもうつらないのです。
特に、白血球の基本のマクロファージの段階で処理できると症状が出ないのです。
弱った人が風邪をひくことで、みんなと同じレベルに免疫が上がるというのが、風邪やインフルエンザの役目です。
「身体を鍛えるのは体操。免疫を鍛えるには風邪をひきなさい」
実際、毎年、風邪が流行り出すと、そそくさと流行っている中心に行ってうつしてもらおうとしています。
しかし、そうしていると、風邪をひきたくてもひかなくなります。
もちろん、免疫力が高くなっているからです。
日本人は抗菌だとか手洗いだとか、きれい好き過ぎて免疫力が弱っているようです。
しかし、やたらに手を洗ったりせずに、適当に汚れていても放っておくことで、免疫力を上げます。
あまりきれい好き過ぎると、かえって免疫力を低下させることに繋がってしまうわけです。

身体の新常識 第31話 痛み止めは肩こりを悪化させる
姿勢の崩れが肩こりや腰痛を招いているのです。強いストレスが長く続くと血流の循環障害がおこり、骨の量が少なくなっていきます。
緊張状態が長時間続くと、骨の量がどんどん減っていくので、骨格、筋肉から悪い姿勢同じ姿勢でいるためで変形します。
姿勢が悪くなっていくと、肩・首・腰などが痛くなってきます。
この時大切なのは、痛みを止めるために「痛み止め薬」を使うのでなく、ストレスを取り除き、運動をして身体を温めて血流を良くし、白血球の働きを促すことです。
残念ながら、病院ではこうした考え方を把握していないのが現状です。
ですから、肩・首・腰が痛いと言って病院に行くと、まず「鎮痛剤」が投薬されます。
「鎮痛剤」は筋緊張を促進させるだけです。
「鎮痛剤」は血管拡張作用や痛み作用を持つ「プロスタグランジン」の産出を止めるので血流が低下し、筋緊張はかえって悪化するのです。
筋緊張になるとますます血流障害が起こりますから、一時的に楽になっても、根本的な問題が解決していません。いずれまた痛みが起こります。
デスクワークをする人は猫背になりやすいのですが、これは長時間同じ姿勢でいるため、背中から肩、首の血流が滞るからです。
特に首が前方に突き出すようになるのは明らかに仕事のし過ぎです。
必要以上に仕事をしているため、精神的にもストレスがかかり、身を守る反応が出ているのです。
血流が滞ると身体が冷え、交感神経優位の緊張状態が続き、身体を痛め、病を招きます。
こういう仕事をする人は、日頃から身体を鍛えていないために、より一層姿勢が崩れやすいということもあります。
合間に体操やストレッチをするのも大切です。
そして何より、必要以上に長時間、仕事をし過ぎているという認識が必要です。
姿勢が崩れるということは、たいていの場合、生き方の無理や偏りが原因です。
それを的確に指摘できると、根本から治癒できるのです。
そうでなければ、揺すっても緩めても温めても、いずれまた同じことを繰り返し、病気は再発するでしょう。

身体の新常識 第15話 肥満の大敵、内臓脂肪は皮下脂肪よりも落としやすい
多くの人が邪魔者扱いにしそうな「体脂肪」。ひとくちに脂肪といっても、体脂肪と呼ばれるものには「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。
皮下脂肪はその名のとおり、皮膚のすぐ下につく脂肪で、下腹部や太もも、お尻の周りなどで、指でつまむことができます。
一方、内臓脂肪は、お腹の中の小腸に包み支えている腸間膜や内臓の周りにつく脂肪。
いわゆるポッコリお腹の原因となるのが内臓脂肪で、ウエストの周囲が男性で85cm以上、女性は90cm以上であれば内臓脂肪が蓄積していると判断されるのが一般的です。
内臓脂肪は直接見ることが出来ず、「ついちゃうとなんだか厄介」と感じがちだと思います。
もちろん、内臓脂肪は蓄積するとさまざまな代謝異常を引き起こし、糖尿病や高血圧、脳梗塞といった生活習慣病を引き起こしやすくなるため要注意です。
ただし、内臓脂肪は皮下脂肪よりも落としやすい脂肪であることが近年わかってきました。
つまりは食習慣と運動習慣を見直すことで、短期間で落とすことが可能です。
具体的には、糖質や脂質を適度に減らし、タンパク質・オメガ3系脂肪酸・食物繊維の摂取を増やす食事にしていくこと。
そして脂肪燃焼に効果的な有酸素運動を習慣にすることです。ウォーキングやジョギング、
水泳などで軽度から中度の負荷をかけて身体を動かすことで、内臓脂肪が消費されていきます。
見た目はそれほど太っていなくても、お腹だけポッコリ出ている人は内臓脂肪が溜まっている人の典型的な体型です。ぜひ注意してください。

身体の新常識 第14話 「小太り」は実は長生きできる体型だった
BMIとは肥満度を表す指標として、国際的に用いられている体格指数のことで、体重(㎏)÷身長(m)の2乗 で求められます。
世界保健機構(WHO)ではBMI25以上を過体重、30以上を肥満とし、日本肥満学会のきじゅんでは18.5未満が「低体重」、18.5~25が「普通体重」、25以上が「肥満」との位置づけです。
加えて、BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとしています。
一方近年、国立がん研究センターが日本人35万人以上を対象とした研究によると、実はそうとも言えないことがデーターで示されました。
日本人の寿命、つまり死亡率をみると、男性であればBMI18.9以下の死亡率が高く、死亡率が低いのは25.0~26.9のグループだったのです。
女性は14.0~18.9の支死亡率が最も高く、23.0~26.9のグループが最も死亡率が低いのです。
つまり、それぞれの筋肉の付き方によりますが、一般的に「小太り」といえるような人が最も寿命が長くできるということ。
痩せすぎよりも、適度に「小太り」や「ぽっちゃり」のほうが、見た目も実際に健康的といえるということのようです。

身体の新常識 第12話 寝不足だと食欲が増して、ダイエットの敵になる?
なんだか最近太ってきちゃって・・・・。 どうして?と首をかしげるあなた、毎晩しっかりと睡眠がとれていますか?
実は肥満と睡眠には関連があり、毎日十分な睡眠がとれていないと、太りやすい生活習慣につながりやすいといわれています。
その秘密が、体内に生じる2つの物質「レプチン」と「グレリン」の存在です。
「レプチン」は食欲を抑制するホルモン、「グレリン」は食欲を増進させるホルモンであることがわかっています。
そして米スタンフォード大学が2004年に行った調査によると、8時間寝た人に比べて5時間しか寝ていない人は、食欲を促す「グレリン」の量が藥5%多く、食欲を抑える「レプチン」の量が約15%低いという実験結果が出たのです。
つまり睡眠不足になると、それだけ食欲が増していくということ。
加えて、甘いものや塩味の強いもの、炭水化物が食べたくなる傾向も、結果はいうまでもありません。
睡眠不足の人は、しっかり寝ている人よりも肥満のリスクが高くなってしまうわけです。
食欲が増して糖分などを摂りすぎると、催眠作用のある「メラトニン」という物質の分泌が遅くなり、更に睡眠不足を進行させるという悪循環にも陥ります。
食欲をコントロールするホルモンのバランスを健全な状態に保つためにも、質の良い睡眠を十分に摂ることはとても重要なのです。
何より、睡眠時間が慢性的に不足すると昼間眠くなってしまい、身体を動かすこと自体が億劫になってしまいますね。
食べる量が増え、運動もしないのであれば、行く末は火を見るよりも明らかです。
まずは睡眠不足を解消しましょう。

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