2025年11月

臨時休診のお知らせ

2025年11月29日

お客様各位

臨時休診のお知らせ

 私用の為
12月10日(水) 午後の診療

臨時休診させていただきます。

大変、ご迷惑をお掛けいたします。
申しわけありません。

池田鍼灸治療


中医学の教科書 第5話 肝は気を調節する

2025年11月28日

?「肝は気を調節する」──心と身体をめぐる、気の羅針盤

 私たちの身体には、目に見えない「気(き)」が流れています。
その「気」は、呼吸や血流、消化、感情、筋肉の動きに至るまで、あらゆる生命活動を支えるエネルギー。
この「気」の流れを調整し、全身の調和を保っているのが「肝」の働きです。
 東洋医学では、肝は「疏泄(そせつ)」という作用を通じて、気の流れを円滑にし、身体と心のバランスを整えるとされます。
つまり、「肝は気を調節する」とは、心身のリズムを整える司令塔としての肝の役割を表しているのです。

?? 気の流れと感情の関係

 肝の気がスムーズに流れているとき、私たちはのびやかで、感情も安定しています。
 しかし、ストレスや怒り、抑圧された感情が続くと、肝の気が滞り「肝気鬱結(かんきうっけつ)」という状態に。

? 胸や脇の張り
? ため息が多くなる
? 食欲不振や便秘
? 月経不順やPMS
? イライラ、不眠、焦燥感

 こうした症状は、まさに「気の調節」が乱れたサインです。

? 鍼灸で肝気を整える

 鍼灸では、肝経や胆経の経穴を用いて、気の流れを整え、肝の疏泄作用を回復させます。

? 太衝(たいしょう):    足の甲にある肝経の要穴。気の滞りを解き、情緒を安定させます。
? 期門(きもん):      肋骨の下に位置し、胸の詰まりやストレス性の胃腸症状に効果的。
? 陽陵泉(ようりょうせん): 胆経の要穴で、筋肉の緊張や気の巡りを助けます。

 これらのツボは、まるで詰まった川の流れを解きほぐすように、気の流れを整え、心身の調和を取り戻す手助けとなります。

? 養生の知恵──肝をのびやかに

 肝は「木」に属し、春に最も活発になります。
木がのびのびと枝葉を広げるように、肝も“のびやかさ”を好みます。

? 規則正しい生活と十分な睡眠
? 深呼吸や軽い運動で気を巡らせる
? 酸味のある食材(梅干し、柑橘類など)で肝の働きを助ける
? 感情を抑え込まず、自然に表現することも大切です

肝は、気の羅針盤。

 その針が正しく向いていれば、身体も心も、自然のリズムと調和して生きることができます。
鍼灸は、その羅針盤の針を静かに整える術。
一針一息の中に、心身のめぐりと、命のしなやかさが息づいています。

中医学の教科書 第4話 肝は疏泄・蔵血

2025年11月22日

?「肝は疏泄・蔵血をつかさどる」──気と血の調和を導く、心の羅針盤

  私たちの身体と心は、目に見えない「気」と「血」の流れによって支えられています。
その流れを調え、感情と身体の調和を保つ存在──それが「肝」です。
 東洋医学では、肝は「将軍の官」とも呼ばれ、全身の気血の流れと情志(感情)を統率する重要な臓腑とされています。
 その働きは主に、**疏泄(そせつ)と蔵血(ぞうけつ)**という二つの作用に集約されます。

?? 疏泄──気をめぐらせ、心をほどく

 疏泄とは、気・血・津液の流れをスムーズにし、身体と心の調和を保つ働きです。
 肝の疏泄がうまくいっていると、呼吸は深く、消化は順調で、感情も穏やかに保たれます。
 しかし、ストレスや怒り、抑圧された感情が続くと、肝の疏泄が滞り「肝気鬱結(かんきうっけつ)」という状態に。
胸や脇の張り、ため息、月経不順、イライラ、不眠など、心身にさまざまな不調が現れます。
 鍼灸では、肝経や胆経の経穴を用いて、気の流れを整え、疏泄作用を回復させます。

? 太衝(たいしょう):   肝気の滞りを解き、情緒を安定させる。
? 期門(きもん):    胸脇部の張りやストレス性の胃腸症状に。
? 陽陵泉(ようりょうせん):胆経を通じて肝の疏泄を助ける。

? 蔵血──血を蓄え、命を潤す

 蔵血とは、肝が血液を蓄え、必要に応じて全身に供給する働きです。
 活動時には筋肉へ血を送り、休息時には肝に血を戻して蓄える。
このリズムが整っていることで、私たちは動き、休み、回復することができます。
 また、肝血は女性の月経や妊娠、視力、爪、筋肉の働きにも深く関わります。
 肝血が不足すると、めまい、目の疲れ、こむら返り、月経不順、不安感、不眠などが現れます。
 鍼灸では、肝血を補い、蔵血作用を高めるために以下のツボを用います。

? 肝兪(かんゆ):    肝の基本的な働きを整える要穴。
? 三陰交(さんいんこう):肝・脾・腎を調え、血を養う。
? 血海(けっかい):   血を補い、月経や皮膚の不調に。

中医学の教科書 第3話 東洋医学的人体論

2025年11月19日

 中医学における「五臓六腑」は、単なる解剖学的な臓器の集合ではなく、身体・精神・感情の調和を司る機能的な概念です。
 自然哲学(陰陽五行)に基づき、臓腑は互いに連携しながら生命活動を支えています

? 五臓(陰・内蔵機能)
 五臓は「精・気・血」を蓄え、精神活動や生命の根幹を担います。

臓     主な機能        関連する感情  五行
肝   血の貯蔵・気の流れ調整      怒     木
心   血脈の循環・精神活動        喜     火
脾   消化吸収・栄養の運搬        思     土
肺   呼吸・気の調整・水分代謝     憂     金
腎   精の貯蔵・成長・生殖        恐     水

?  例:肝は「将軍の官」と呼ばれ、計画性や判断力を司る
?  心は「君主の官」、全身の調和と精神の中心

? 六腑(陽・外向きの機能
 六腑は飲食物の消化・排泄・循環を担い、空洞構造を持つ器官です。

腑      主な機能      五臓との対応
胆     胆汁の貯蔵・決断力     肝
小腸    栄養の吸収・清濁の分別  心
胃     食物の受納・腐熟      脾
大腸   糟粕の排泄         肺
膀胱    尿の貯蔵・排泄       腎
三焦    気・水の通路調整 全体の調和

?  三焦は現代医学に対応する器官がなく、上・中・下の
 三つの領域で気と水の流れを調整する

? 奇恒の腑(特殊な腑)
 形は腑に似ているが、機能は臓に近い特殊な器官群。
?  脳・髄・骨・脈・女子胞(子宮)など
?  精気を蓄える役割があり、生命力や精神活動に関与

??♀? 臓腑の相互関係と治療
?  臓腑は陰陽のペアとして対応し、互いに補い合う
?  病気の診断は、症状の出ている部位だけでなく、
 関連する臓腑のバランスを見極める
?  例:怒りっぽい人は肝の疏泄機能が乱れている可能性がある

? まとめ
 「五臓六腑」は、身体だけでなく感情や精神の状態まで含めた包括的な健康観です。
中医学では、これらの臓腑のバランスを整えることで、心身の調和と自然との共生を目指します。

? 昨日は昼神温泉へ

2025年11月17日

? 昨日は昼神温泉へ。
色づく紅葉に包まれながら、心も体もほっこり癒されました。
お昼は「おにひろ」で、香り高い蕎麦と、旬の茸のかき揚げをいただきました。
サクッと揚がったかき揚げと、喉越しの良い蕎麦が絶品…秋の味覚を満喫。
自然と美味に恵まれた、贅沢な一日でした。

中医学の教科書 第2話 東洋医学の成立と発展

2025年11月15日

 東洋医学の歴史は、自然との調和を重んじる思想とともに数千年にわたって育まれてきました。
 以下に、発祥から現代への発展を簡潔にまとめます。

? 古代の起源と理論の確立
 ? 原始・先秦時代(紀元前~紀元前221年)
  o 石器による治療(?石)や鍼石の使用が始まり
  o 陰陽・五行思想が医学理論の基盤に
 ? 秦漢時代(紀元前221年~220年)
  o 『黄帝内経』の成立:東洋医学の理論体系を確立
  ? 「素問」「霊枢」の二部構成
  ? 臓腑・経絡・病因・診断・治療などを網羅
  o 『神農本草経』:薬物学の基礎文献
     (365種の薬物を分類)
 魏晋南北朝~隋唐時代(220年~960年)
  ? 張仲景『傷寒雑病論』:弁証論治の実践書
  ? 王叔和『脈経』:脈診理論の体系化
  ? 皇甫謐『鍼灸甲乙経』:鍼灸理論の集大成
  ? 医学教育制度の確立(太医署など)

? 日本への伝来と独自の発展
 ・ 奈良~江戸時代
  o 中国からの医学書が輸入され、和漢融合の医学が発展
  o 江戸時代には「経絡治療」や「養生訓」などが
    庶民にも浸透
  o 明治以降、西洋医学の導入により一時衰退

? 日本への伝来と独自の発展
 ? 奈良~江戸時代
  o 中国からの医学書が輸入され、和漢融合の医学が発展
  o 江戸時代には「経絡治療」や「養生訓」などが
    庶民にも浸透
  o 明治以降、西洋医学の導入により一時衰退

? 現代への復興と融合
 ? 20世紀以降
  o 戦後、漢方・鍼灸が再評価され、医療制度に
    組み込まれる
  o 科学的研究が進み、エビデンスに基づく治療が
    模索される
  o 現代では「統合医療」として、西洋医学と
    併用されるケースも増加
 ? 現代の特徴
  o 心身のバランスを重視する全体観的アプローチ
  o ストレス・生活習慣病・不妊・更年期などへの応用
  o デジタル技術との融合(AI診断、遠隔鍼灸など)

? まとめ
 東洋医学は、単なる治療法ではなく「生き方」や「養生」の哲学でもあります。
 現代においても、予防医療や心身の調和を目指す価値観が再び注目されており、未来の医療においても重要な役割を担うでしょう。

中医学の教科書 第1話 現代医学と東洋医学

2025年11月13日

「身体の常識」の中で、東洋医学について触れてきましたが、
もう一度基礎から、しばらくの間、一緒に学んでいきましょう。

 東洋医学と西洋医学の違いと共通点
 東洋医学は古代中国に端を発し、人体を陰陽五行や気血水といった全体的な関係性のなかでとらえる医学です。
 診断では「望・聞・問・切」の四診を用いて個々の体質や証を見きわめ、鍼灸や漢方、気功、食養生などで自然治癒力を高め、バランスの回復と未病の予防を重視します。

 一方で西洋医学は解剖学・生理学・病理学を基盤に、血液検査や画像診断などの客観的データで病態を特定し、薬物療法・手術・放射線療法やリハビリテーションで病因の除去や症状の迅速な是正を目指します。
成果の評価や治療の再現性が比較的明確で、急性疾患や外科的処置に強みがあります。

 しかし、両者は対立するだけの存在ではありません。
近年の医療は患者中心の全人的ケアへと向かい、東洋医学の「体質に応じた個別対応」や「未病を防ぐ予防観」は、西洋医学のプレシジョン・メディシンや生活習慣病対策と共鳴しています。
 がん治療の分野では、化学療法の副作用軽減や患者のQOL向上を目的に鍼灸や漢方が併用されることが増え、こうした統合医療の実践は両者の強みを生かす好例です。

 まとめると、東洋医学は「全体の調和」と「個別の体質改善」を重視する伝統的な智慧であり、西洋医学は「原因の特定」と「科学的な介入」によって病を治す近代的手法です。
 相互補完的に用いることで、急性の治療効果と慢性あるいは予防的な健康維持の両方をより効果的に達成できる可能性があります。

「与えることは、与えられること」

2025年11月9日

本日、健康ドームに於いて、衆議院議員 福田とおる先生による国会報告を聴衆しました。

 題目は「日本人ファースト」
 日本は、ODA:政府開発援助で、保健インフラ整備(病院・診療所の建設)・感染症対策(マラリア、HIV、結核など)・母子保健・栄養改善に貢献していますが、これらの支援が喜ばれているのか、また日本にとって良い結果を齎しているか疑問である。
 インフラ整備しても、現地では医師・看護士の人員が少なく、又は使い切る技術が乏しいなどの問題ある。
 中国などの他国では、インフラを整備するとともに運営に関わって自国の製品や薬品を使って利益を得っている。

 「もくさアフリカ」は、、アフリカ・アジアを中心に結核の新たな感染者数、死者数の増加に歯止めがかかりません。
また、HIV/エイズとの重複感染や薬剤耐性結核といった脅威が問題に、「灸」が有効であるといって、アフリカ・アジア中心にボランティア活動を行っている。
 しかし、本来は「灸」は奈良時代からある日本伝統医学であるにも拘らず、日本ではなく、イギリスのチャリティ団体「moxafrica」が中心となって活動している。

 この二つの事項で共通している問題は、「日本人ファースト」になっていない。
 支援を受ける側はもちろんのこと、支援をする側もまた、学び、気づき、心を動かされ、成長していく。
 まさに「支援は双方向の営み」であり、「与えることは、与えられること」でもあるのです。

身体の常識 第91話 怒りやイライラの裏に隠された本当の感情とは?パート2

2025年11月8日

 イライラと上手に向き合うための2つのステップでは、どうすればこのイラつく感情をもっと上手に扱えるのでしょうか?
 イライラの原因を理解し、感情を整理するための
具体的な方法を2つ紹介します。

1. 自分の期待に気づく

 まずは、自分が相手にどんな期待をしているのかを考えてみましょう。
「なぜイライラしたのか?」「その背景にはどんな期待があったのか?」を意識することが、感情をコントロールする第一歩です。
 自分の中に潜む期待に気づけば、相手に対して不必要に厳しくなりすぎることを防げます。

2. 自分自身を許す

 自分自身を責めすぎないことが大切です。
「イライラするのはおかしいことじゃないのか?」と感じるかもしれませんが、
 それは自然な感情です。
誰にでも起こることなので、自分を責めずに、感情を受け入れることが大事です。

まとめ:

 イラつきは愛情の裏返し?
イラつきは、ただ単に「自分が未熟だから」と感じる必要はありません。
むしろ、相手に対する期待や愛情があるからこそ、感情が揺れ動くのです。
その期待と現実が一致しないときに、私たちは苛立ちを感じます。
 イライラの背後にある自分の期待を理解することで、感情をコントロールしやすくなります。
 そして、その感情を正直に伝えることで、相手との関係もより良いものになるでしょう。
あなたの選択があなたの未来を変える第一歩です。
人は気づけばいつからでも変われます。
あなただけじゃない。
あなた一人じゃない。
知識は人生の盾であり矛である。
あなたの歩いた道が幸せの道でありますように。

身体の常識 第90話 怒りやイライラの裏に隠された本当の感情とは?パート1

2025年11月5日

1. イラつくのはなぜ?感情の裏に隠れた期待と愛情

 「イライラする!」と思う瞬間、実はその感情の裏には、相手に対する期待が隠れていることが多いのです。
 例えば、家族や恋人、友達に対して何かを期待していて、その期待が裏切られたと感じたとき、強くイライラすることがあります。
 たとえば、パートナーが何か小さなミスをしたとき、なぜかいつもより腹が立つと感じたことはありませんか?
それは、パートナーに「こうしてほしい」という期待があり、その期待が満たされなかったからなんです。
 面白いことに、他の誰か、たとえば全く関係のない人が同じことをしても、そこまで強くイラつくことはないでしょう。
 イラつきは、あなたがその人に対して大切に思っている証拠とも言えます。
 愛情や信頼があるからこそ、「こうしてほしい」という期待が生まれ、その期待が満たされないときにイラつくんです。
言い換えると、イラつきはその人への「愛情の一部」なのかもしれません。

2. 期待と現実のギャップがイライラを引き起こす人は無意識のうちに、周囲の人に対して多くの期待を抱いています。

 「これぐらいは理解してくれるだろう」「こんなことはしてくれて当然だ」という期待です。
 しかし、その期待が現実と合わないとき、心の中に大きなギャップが生まれ、それがイライラや怒りに繋がります。
 たとえば、親しい友人に期待していた優しい言葉をもらえなかったり、家族に頼んでいたことが思い通りにいかなかったりすると、急にイライラが募ります。
でも、そのイラつきの裏には、「もっとこうしてほしい」という願いが潜んでいるのです。
 この感情の背後にあるのは、期待と愛情。つまり、イラつくという感情は、相手に対する「愛の一形態」かもしれないのです。