2025年7月19日
身体の常識 第68話 熱中症になった場合は
もし、熱中症にかかってしまった場合は、迅速な対応が必要になります。1. 迅速な環境改善と体位の調整
熱中症の症状が現れたら、まず涼しい環境への移動が最優先です。
風通しの良い日陰や、エアコンの効いた室内に移動させます。傷病者を水平にして安静にし、本人が楽な体位を取らせましょう。
衣服をゆるめて体からの熱の放散を助けます。
女性の場合は、できるだけ同性の方が付き添うことが望ましいですが、重症など急を要する場合は救護作業を優先します。
この段階で意識状態を確認し、意識がない場合や反応が鈍い場合は、すぐに救急車を要請してください。
意識障害がある場合は熱射病の可能性が高く、生命に関わる緊急事態となるため、迷わず119番通報を行うことが重要です。
2. 効果的な冷却方法の実施
体温を下げることが熱中症改善の鍵となります。
胸や腹部の体表面に水をかけたり、濡れたタオルで覆ったりして、うちわや扇風機で扇ぐことで気化熱により体を冷やします。
より効果的な方法として、氷枕や保冷材があれば、頚部(首の付け根)、腋窩部(わきの下)、鼠径部(太ももの付け根)に当てて皮膚直下を流れる血液を冷やします。
これらの部位には太い血管が流れており、効率よく全身を冷やすことができます。
また、頬、手のひら、足の裏を冷やすことも有効です。冷却材がない場合は、霧吹きで体に水をかけたり、水道につないだホースで全身に水をかけ続ける方法も効果的です。
重症者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっているため、迅速な冷却開始が重要です。
3. 適切な水分・電解質補給
意識がはっきりしており、嘔吐がない場合は、水分と塩分の補給を行います。
経口補水液やスポーツドリンク、または薄い食塩水(0.1~0.2%)を飲ませましょう。
大量に汗をかいた状況で熱けいれんが疑われる場合は、スポーツドリンクに塩を足したものや生理食塩水(0.9%食塩水)など、やや濃い目の食塩水が効果的です。
糖分を含む飲料が推奨される理由は、腸管での水分吸収を促進するためです。
ブドウ糖は腸管内で塩分と同時にあると速やかに吸収され、それに引っ張られて水分も効率よく吸収されます。
ただし、意識障害がある場合や嘔吐している場合は、誤って水分が気道に流れ込む危険性があるため、無理に飲ませることは避けてください。









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