身体の新常識 第50話 高カカオ(ハイカカオ)チョコレートの効能

2025年5月10日

 高カカオチョコレートには、実ははっきりとした定義はありません。
しかし、一般的にはカカオの含有率が70%以上のチョコレートが、高カカオチョコレートとして分類されることが多いです。
 一般的なチョコレートのカカオ含有率は30~50%程度で、砂糖やミルクなどを配合することで甘さを出しています。
一方の高カカオチョコレートは、砂糖やミルクなどの量が少ない分、主原料であるカカオ特有の味わいが強く、甘さがやや控えめな点が大きな特徴です。

 高カカオチョコレートには、カカオに含まれるカカオポリフェノールが豊富です。
カカオポリフェノールは、健康面にさまざまな効果が期待できるといわれています。

便通改善

 カカオポリフェノールには腸内環境を整え、便通改善を促す食物繊維が豊富です。
定期的に適量摂取することで、便秘の改善や予防につながるでしょう。

美容効果

 人の体は、体内が酸化することで老化が進みます。カカオポリフェノールは活性酸素の働きを抑える抗酸化作用を持ち、肌を若々しく保ったり、血をさらさらにしたりするエイジングケア効果もあるとされています。

普通のチョコレートよりも低糖質

 一般的なチョコレートより糖質を抑えられる点も、高カカオチョコレートの魅力。
カカオにはテオブロミンという苦味成分が含まれており、この成分には脂肪分解作用があるといわれています。
また、カカオポリフェノールには、脂肪の蓄積を抑制する働きも。
 砂糖やミルクの配合が抑えられているため、お菓子類を控えたいダイエット中の方にも高カカオチョコレートはおすすめです。

認知症予防の可能性も

 カカオポリフェノールには、アルツハイマー型認知症や認知機能との関連性があるとされているBDNF(脳由来神経栄養因子)に働きかけて、脳の認知機能を高めるという研究報告もあります。
 BDNFは脳にとって重要な栄養分ともいわれており、加齢とともに減少していくといいます。認知機能の向上によって、記憶力アップや認知症予防につながる可能性があるでしょう。

高カカオチョコレートを食べるタイミング

 高カカオチョコレートに含まれるカカオポリフェノールは、水溶性の成分のため体内の水分と一緒に吸収され、比較的短時間で効果が発揮されます。
 しかし、その分持続性が低く、数時間しか体内にとどめておくことができません。
効果を持続するためには、毎日少量ずつ、朝、仕事の合間やおやつ、一日の終わりなど、数回に分けて食べるのがおすすめです。

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