2025年1月
身体の新常識 第29話 西洋医学と東洋医学
【西洋医学】の特徴と得意・不得意とは西洋医学では、カラダの一部または病気を重視します。
例えば、頭が痛い、下痢をするなどの症状に注目をします。
頭が痛ければ、痛み止めを処方し、お腹の調子が悪ければ、下痢止めを処方するといった方法です。
そのため、そのときに起こっている病気や症状を抑えるのはとても早く、結果も目に見えやすいのが特徴です。
西洋医学では、医師が患者さんから現在起こっている症状などを聞き出します。
その後、診察をおこない、血液検査やレントゲン検査などで得られたデータによって、医師の診断のもとに病名を決め、エビデンスに基づき治療をおこないます。
そのため、基本的には検査結果が良くなれば治療は終了します。
しかし、症状によっては、一度治っても何度も同じ症状を繰り返したり、新たな症状があらわれたりするなど、その症状や検査結果に応じて治療を持続させなければいけません。
また、西洋医学は病名がなければ、治療ができない場合があります。
そのため、自覚症状はあるけれど検査では異常がないといった「未病」の治療は不得意です。
【東洋医学】の特徴と得意・不得意とは
東洋医学では、カラダ全体または自然治癒力を重視します。
例えば、不眠の場合、なぜ眠れなくなったのかを、漢方で考える「四診」(ししん)をもとに調べます。
四診とは、顔の色・皮膚の艶、動作などを目で見る「望診」(ぼうしん)、声の大きさ・咳などの音を耳で聞く「聞診」(ぶんしん)、痛みや便の状態・過去の病歴などの話を聞く「問診」(もんしん)、脈やお腹などのカラダに触れる「切診」(せっしん)を使った診断方法です。なぜ「四診」をもとに治療するのかというと、同じ症状・病気であっても、人間はその人の体質や状態によって、治療内容は異なると考えているからです。
そのため、同じ病気や症状であっても、同じ薬を処方するのではなく、その人の体質や今起きている症状に合わせて薬を処方したり、鍼灸施術をおこないます。
例えば、不眠には、ストレスでイライラするため眠れないタイプや、心身が疲れ貧血などが原因で眠れないタイプなどさまざまなタイプがあります。
不眠で悩む人はまずどのような体質なのか、何が原因で眠れないのかを調べるのが東洋医学の考えです。
東洋医学は、外科などの処置や救急など一刻を争うような治療は苦手です。
また、東洋医学は長い歴史で積み重ねた経験則で診断や治療を行っています。
西洋医学のように、研究結果などのエビデンスを見つけ出すのが難しい場合があります。
東洋医学の得意な分野は未病の治療です。
東洋医学では薬(鍼灸)による治療も重要だと考えていますが、薬(鍼灸)だけで治るとは考えていません。
その人に合わせた食事・生活習慣などの養生法が重要だと考えています。
まずは自分の体質を知ることが大切です。
毎日の生活の一部として、漢方の考えをとりいれてみてはいかがでしょうか?
池田鍼灸治療院では、みなさんが健やかで、楽しい生活を送ることを応援していきます。

学術講習会に参加
19日愛知県鍼灸師会主催 学術講習会に参加しました。テーマは「プラセボによる暗示効果について」でした。
患者さんと治療師との信頼感がなけれ、いくら良い治療をしても効果が現れなく、
逆に悪化する恐れがあります。
信頼を得るには「明朗愛和」笑顔で対応することです。
病気は、医師や治療家一人で治すものでもないです。
患者さんと一緒にタッグを組んで治していくものです。
希望や信じる気持ちがなければ治るものも治りません。
一生懸命治そうと、何とかしようと戦う気持ちが身体を強張らせ血管が収縮し、
血行障害を引き起こし、痛みや痺れが増幅しストレスとなり、
抵抗すればするほど心も身体も硬く縮こまるのです。

症状を受け入れて、病気を意識せずに暮らしていけることが、
心が安定して不安感がなくなり、症状が驚くほど軽減します。
東洋医学は病気を受け入れることから始まる医学です。
西洋医学は病気を征服することを目的とした医学です。
伊勢参り
19日(土)伊勢の正式参り法で、二見興玉神社・豊受大神宮(外宮)・皇大神宮(内宮)を参り、最後に月読宮を参ってきました。「お伊勢さん」「大神宮さん」と親しく呼ばれる伊勢神宮は、正式には「神宮」といいます。
神宮には、皇室の御祖先の神と仰ぎ、私たち国民の大御祖神として崇敬を集める天照大御神をお祀りする皇大神宮(内宮)と、衣食住を始め産業の守り神である豊受大御神をお祀りする豊受大神宮(外宮)を始め、14所の別宮、43所の摂社、24所の末社、42所の所管社があります。これら125の宮社全てをふくめて神宮といいます。
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。
彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。
八百万の神々で最高位に位置しているのがアマテラスで、イザナギの左目から生まれた。その後、天上世界を治める太陽を司る女神となり、現在は、伊勢神宮の内宮を代表として全国に祀られている。また、アマテラスは天皇の祖神であり、日本で最も重要な神様のひとつとして、あらゆる願いを聞き届けるとし、所願成就の神様として知られる。

身体の新常識 第28話 かかりつけ医を持たなければいけない
かかりつけ医を持つ人が増えてきました。かかりつけ医とは、病気になった時や健康に不安があるときに、すぐに相談できる一番身近なお医者さんのことです。一般的な治療を行う地域のクリニックや診療所、一般病院を言います。国や日本医師会では、かかりつけ医を次のように定義しています。
「健康に関することを何でも相談できるうえ、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」
つまり、単に病気の診療をするだけでなく、地域の保健や福祉を担う総合的な能力を有することが求められているのです。
特に高齢者が患者の場合は、医療と介護の連携が不可欠なため、地域に根差したかかりつけ医の存在はとても重要視されています。
1.病気や健康問題を気軽に相談できる
かかりつけ医は病気や症状に関する全般的な知識を備える努力をしていますので、専門分野にかかわらずさまざまな健康問題について相談できます。
例えば、将来の胃ろうの心配や延命処置のことなど、高齢者が不安に思っていることも相談に応じてくれます。
2.的確な診断を受けられる
患者の心身の状態、病歴、生活習慣などを踏まえた診療を継続的に行いますので、異変があれば素早い対応が期待できます。
大きな病院では予約が必要な検査も、場合によっては、すぐにしてもらえることがあります。
また、離れて暮らす家族が見逃しがちな認知症の初期症状にも気付いてくれる可能性が高いのです。
3.高度な医療機関との連携がスムーズに行える
専門的な治療が必要と判断されるときは、紹介状とともに適切な医療機関につなげてくれます。
患者や家族が病院を探すよりも、効率よく適切な医療機関につながりやすいでしょう。
また、専門医からの診断結果や治療内容もかかりつけ医にフィードバックされます。
4.「主治医の意見書」や指示書を書いてくれる
要介護認定を申請する際に必要な「主治医意見書」を書いてくれます。
かかりつけ医がいないと、市区長村が指定する医師の診察を受けなければなりません。その場合は1回だけの診察で正確な意見書を書いてくれるかどうかの不安が残ります。
また、介護が始まってからも、必要に応じて意見書や指示書を作成してくれます。
5.ケアマネジャーと連携してくれる
かかりつけ医は、ケアマネジャーや地域包括支援センターと連携します。そして、医療の情報をケアプランに、介護の情報を意見書作成や治療方針にそれぞれ反映してくれます。
なお、ケアマネジャーは利用者及びかかりつけ医の同意のもとで主治医意見書を市区町村に開示を求めることができます。
6.在宅の看取りにつなげてくれる
かかりつけ医自身が在宅医療を行っている場合は、そのまま看取りまで担当してくれるでしょう。
看取りまでかかわらない医師の場合も、いずれ訪れる終末期の相談に応じて、ケアマネジャーや在宅療養サービスの人たちと検討し、訪問医を中心とした看取りチームにつないでくれると思います。
7.死亡診断書を書いてくれる
自宅で死亡したときは、不審な点がなければかかりつけ医が死亡診断書を書いてくれます。書いてくれる医師がいないと、警察が呼ばれて検死を受けることになります。

身体の新常識 第27話 野菜を先にたべるだけで本当に血糖値が下がる?
ベジファーストとは「ベジタブル・ファースト」、つまり「野菜を一番最初に食べる」食事方法です。
なぜ野菜を先に食べることが健康につながるのでしょうか?
ポイントは「血糖値の上昇を緩やかにすること
食事により糖質を摂取すると血糖値が上がります。しかし血糖値の急激な変化は、体に良くない影響を及ぼします。
野菜や海藻類に含まれる食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。
特に水溶性食物繊維は、でんぷんを消化・吸収する速度を遅らせる働きがあるため、血糖値が緩やかに上昇していき、太りにくいからだづくりに繋がります。
特に生活習慣病、肥満が気になる方にはベジファーストの食べ方がおすすめです。
さらに、食後に眠くなりにくくなる効果も!
ランチの後に眠くなってしまい、午後の仕事に集中できないというサラリーマンの方も多いのではないでしょうか?
実は食後に眠くなる原因にも、血糖値の急激な変化が関係しています。
急激に血糖値が上がると、インスリンと呼ばれるホルモンが必要以上に分泌されます。
すると、インスリンの過度な分泌により今度は血糖値が急降下し低血糖になってしまいます。
その結果、脳に必要なエネルギー源・ブドウ糖が足りなくなり、眠くなってしまうのです。
野菜を先に食べて血糖値の上昇を緩やかにすることで、食後に眠くなるのを防ぐことにもつながるのです。
どんな野菜から食べるのが良い?
野菜を食べる際は、食物繊維の多いキャベツやレタスなど葉物野菜や、糖質の少ないわかめなど海藻類を先に食べるのがおすすめです。
ポテトサラダなど芋類やコーンは糖質が多いため、時間をおいて後に食べる方が良いでしょう。
ゆっくり時間をかけて食べる事も大切
血糖値の急上昇を防ぐには、食事は20分以上時間をかけて食べることが理想と言われています。
早食いしてしまうと、満腹中枢が刺激されずその結果食べ過ぎてしまいます。
満腹中枢を刺激し、食欲を抑制するためにも時間をかけ、ゆっくりよく噛んで食べることを心がけましょう 。

身体の常識 第26話 植物性脂肪と動物性脂肪どちらが健康的??
食品から摂取する脂肪の中で、体にいい脂肪とはどのようなものなのか。先ごろ、新たに発見された50年前のデータをもとに行った最新の研究結果が発表された。それによれば、摂取する脂肪を動物性から植物性に切り替えることは、不必要なだけでなく見当違いな可能性もあるようだ。
心臓の健康に及ぼす影響に注目した今回の研究結果は、コーンオイル(植物性脂肪)を使っている人は、動物性脂肪を使っている人よりも心臓発作のリスクが高まる可能性があることを示唆している。
だがこの研究にはいくつかの問題点もあり、今回の結果を受けて脂肪をめぐる議論が改めて活性化するかどうかは定かではない。
今回、米国立衛生研究所(NIH)、ノースカロライナ大学とその他複数の大学のチームは、1960年代後半に、精神科病院と介護施設の入院患者・入居者9,400人を対象に開始されたデータ(対象者がこの2種類のコミュニティーに属する人々のみということ自体が問題である可能性がある)を調査した。
上記データの研究結果は、理由は不明だが、1989年になってようやく発表され、動物性脂肪から植物性脂肪に切り替えるとコレステロール値に良い影響があると報告。
心臓病への影響については、報告していなかった。
しかし今回、同チームが当時の全データセットを発見。改めて確認を行ったところ、植物性脂肪を摂取した人々は確かにコレステロール値が下がったものの、一方で心臓発作のリスクが大幅に高くなっていたことが明らかになった。
研究チームは、もともとの研究のデータが不完全だったことが、摂取すべき脂肪と避けるべき脂肪についての誤った指針につながったのだと主張する。「不完全なデータが発表されたことで、飽和脂肪酸をリノール酸が豊富な植物油に置き換えることの利点ばかりが強調され、潜在的リスクが過小評価されることにつながった」
だがこれについては、既に分かっていたことだ。オメガ6脂肪酸(リノール酸)には、幾つかの弊害があることも明らかになっている。イェール大学予防研究センターの創設者デービッド・L・カッツはこう指摘する。「オメガ6脂肪酸の過剰摂取は、長鎖オメガ3脂肪酸の生成を阻害するなど、多くの問題との関連があることが明らかになっている」
「脂肪酸のバランス不良やオメガ6の摂りすぎがもたらす害については、以前から分かっていた。だから米国では、今では高オレイン酸の一種(高一価不飽和脂肪酸)を生成する品種を使い、今回の研究論文で指摘された潜在的な害を回避するひまわり油が今では主流になっている。また、同様のことが大豆油においても進んでいる」と話す。
つまり科学界は以前から、オメガ6脂肪酸の過剰摂取のリスクを認識しており、食品業界はそれを受けて商品の“微調整”を行ってきたのだ。
今回の新たな研究は、動物性脂肪をコーンオイルに替えることは、健康上の問題を解決する以上に引き起こす可能性があることを示しているにすぎないのかもしれない。そしてカッツが指摘するように、その報告はさほど有益なものでもない。「かつてはそうであったかもしれないが、今の植物油は敵ではない」。
ここ数年の考え方は、80年代の“脂肪否定”の名残りとして私たちに残る“脂肪嫌い”は見当違いだというものだ。
トランス脂肪酸については明らかに体に悪いことが判明しているが、そのほかの脂肪については概ね、バランス良く摂取すれば体にいいか、あるいは適度な量であれば問題ないことが判明している。
そして専門家たちは長年、食品から健康的な油をバランス良く摂取することを奨励している。
「飽和脂肪酸の代わりに、さまざまな食品から不飽和脂肪酸をバランス良く摂取することが体にいいという有力な証拠がある」とカッツは言う。
「推奨されているのはナッツ類、シード類、アボカド、魚といった自然な食品からの油の摂取だ。体に必要なのも、体がよく反応するのも、バランスなのだ」

新年 挨拶 ワンワン
新年のお慶びを申し上げます。池田鍼灸治療院です。
昨年は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
皆様のご指導・ご厚情のおかげで、学び多き一年となりました。
本年も気持ちを新たに、より一層治療に励んでまいりますので
変わらぬご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

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