身体の新常識 第5話 貧血=低血圧だと信じている人は大間違い

2024年8月1日

眩暈や立ち眩みなどに見舞われる貧血。
そんな時、「低血圧だから貧血気味なのよね・・・」なんて早合点していませんか?
貧血と低血圧の症状がよく似ています。
頭痛や息切れ、動悸・・・こんな症状を感じたら、多くの人が「貧血気味」「低血圧だから」と感じてしまうのではないでしょうか。
 けれども医学的にみると、貧血と低血圧は全く異なるもの。
病気として別物ですし、したがって対処方も違います。
そのため、その症状が貧血なのか低血圧なのか、しっかりと把握する必要があるのです。

 貧血は「血液中のヘモグロビン値が低い状態」をいいます。
一方、低血圧は文字どおり「血圧が低い状態」。
どちらも全身に十分に酸素が届けられなくなる状態であるのは同じなのですが、その原因となるものが違うのです。
 貧血が血液の質が悪くなることが原因で起こるのに対し、低血圧は心臓が血管に血液を送り出すときに血管にかかる圧力が低いことで起こります。
つまり血液の循環が悪くなることが主な原因です。

 どちらも「全身に十分に酸素が届けられなくなる」のは、同じですから、表れる症状に大きな違いはありません。
でも原因が異なるわけですから、症状を改善するための対処法が違うことに注意が必要です。

 貧血の改善には、赤血球中のヘモグロビンの減少を防ぐために、鉄分の積極的な摂取を心がけましょう。
一方の低血圧は原因によって対処方はさまざまですが、有効なのは適度な運動。
ウォーキングや軽いジョギング、サイクリングなどの運動は血管の強化、自律神経の正常化につながり、全身の血液循環量を増やすことにつながります。
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