2024年6月

漢方の暮らし 第103話 免疫細胞は身体の中をパトロールしている

2024年6月27日

 人間の体の中には常に病原菌やウイルスが侵入したり、がん細胞などの有害な細胞が発生しています。
それでも人間が生き延びられるのは、身体に「免疫」という自己防衛システムが備わっているからです。

 「免疫」とは言葉通り、疫から身体を免れる働きです。
「免疫細胞」は細菌やウイルスを排除したり、がん細胞などが発生したり、大きくならないように身体をパトロールしている、身体の中の防衛隊です。

 今の時代、普通の感冒で命を落とす方はほとんどいません。
しかし現在の医療現場では、薬の乱用が原因といわれる「耐性菌」や「新型ウイルス」などが増えています。
新型コロナウイルスはとてつもなく攻撃力の強いウイルスです。
ウイルスや細菌も進化して攻撃の形を変え、どんどん強力になってしまっているのです。
 人間とウイルス・細菌のいたちごっこといわれています。
「免疫細胞」を強化して生き延びていくことが、これからの課題になるでしょう。

漢方の暮らし 第102話 陰陽のバランス

2024年6月24日

 地球上にあるすべてのものには「陰」と「陽」があると考え、人間のカラダの状態や治療または養生にも利用されるものです。

 例えば、季節で考えると、春から夏にかけては「陽」に向かっていきますが、夏から冬にかけては「陰」に向かっていきます。
人も「陰陽」に分けることができます。お腹は「陰」で背中は「陽」です。
お腹は影になるため「陰」に、背中は太陽の光があたるため「陽」になります。このように、「陰と陽」がうまくバランスを保って共存することによって健康を維持しています。

 陰がなければ、陽も存在しない。
 陰陽学説で考える「陰と陽」は常に強くなったり弱くなったりしています。
例えば、「陰」が強くなったら「陽」が「陰」をおさえ、逆に「陽」が強くなったら「陰」が「陽」をおさえることで、バランスを保っています。
陰には静という考えがあり、寒い・暗い・冷たいといったイメージ、陽には動という考えがあり、熱い・明るい・温かいといったイメージがあります。
決して「陽」が良いもので「陰」が悪いものではなく、「陰と陽」はお互いに対立するもので切り離すことができません。
よって、「陰」がなければ、「陽」も存在しないのです。

人間では、男性が「陽」で女性が「陰」
それでは具体的に「陰」と「陽」についてみていきましょう。
例えば、一日で考えると太陽が出ている間は「陽」になるので積極的に行動し、太陽が沈み暗くなると「陰」になるので、睡眠に備えてカラダを休めるといった考えがあります。
お昼まで寝ていたり、夜遅くまで起きていたりすると、カラダがだるくなったり不調になったりします。
この状態は「陰陽」のバランスが悪くなっているからだと考えられます。
健康な人は、「陰陽」のバランスがよく、病気になりにくい状態を維持できます。
一方、病気になる人は、「陰陽」のバランスが崩れており、病気になりやすいと考えます。

また、男女で考えると、男性が「陽」で女性が「陰」にあたります。
男性と女性がいなければ新しい命を生み出すことができません。
このように「陰と陽」は人間が生きていくためには大切な要素なのです。

 夏は活発に動くこと、冬は行動を控えること。
陰陽学説で考える“季節”もカラダの状態を判断したり、治療や養生に応用することができます。春から夏は「陽」の気が盛んになるため活発に行動するように、秋から冬にかけては「陰」の気が盛んになるため行動を控えるようにと考えています。
例えば、漢方には、夏の過ごし方は冬の病につながるという考え方があります。
これを「冬病夏治(とうびょうかち)」といいます。夏は、暑いからといって、冷たいアイスを食べすぎたり、クーラーの部屋に長くいるとカラダが冷え切ってしまい、冬に病気を起こしやすくなるという考えです。
夏の間は、「陽」の気をカラダにとりいれるために、活発に動くことが大切です。
 一方、冬は「陽」の気が少なくなるため、植物や動物と同じように、人も活動を控える季節です。
冬には、人が生きていくために必要な気を発散させないように、過度なダイエットをしたり、新しいことをはじめるなどといった行動は控えた方がいいでしょう。

 ただし、漢方では、あくまでもバランスが大切だと考えられています。
「陽」が盛んなときに動きすぎると「陰」を損傷しやすく、「陰」が盛んなときに行動を控えると「陽」を損傷しやすくなります。
漢方には「中庸」(ちゅうよう)という言葉があり、過不足なくほどほどにという考えがあります。
なにごともその人にとってちょうどよい状態を保つことが大切です。

漢方の暮らし 第101話 漢方は未病の治療が得意です

2024年6月20日

 漢方には「未病先防」というルールがあります。
疾病が発生する前に、予防して発病しないようにすることです。
 漢方と西洋医学の一番の違いは「整体観念」という考え方です。
もう一つの違いが「未病」という考え方です。

 西洋医学では、検査しても異常がなければ「○○病」という診断名はつきません。
しかし病気と健康の間に「未病」という身体の状態があるのです。
放っておいたらやがて病気になる可能性がある状態です。
病気と健康の間のグレーゾーンです。

 気虚、気滞、血虚、?血、水毒・・・・・などの体質が引き起こす疾患を、未病の段階で防ぐことが大事です。
今の時代、生活習慣や食生活の乱れでこの「未病」の段階にいる人は多いと思います。
「○○病」という名前がつく前に、防ぎましょう。


七つの原理

2024年6月17日

 6月16日(日)「倫理経営スペシャル勉強会」に参加させていただきました。
法人スーパーバイザー 山口弘修 氏と法人アドバイザー 村山 明子 氏両名の貴重な講演を聴講させていただきました。

 両2名の講演での共通は、倫理経営の基は「純粋倫理を支える七つの原理」であり、実践実行すれば繁栄・幸福に繋がることでした。

「純粋倫理を支える七つの原理」
・ 全一統体の原理   心の有り様が結果に表れる
・ 発顕還元の原理   振り子の玄理先に与える
・ 全個皆完の原理   損も得もすべてそのまま善い
・ 存在の原理     喜んで上入れる
・ 対立の原理     対立?合一?生成?発展
・ 易不易の原理    変えるべきものと変えていけないもの
・ 物境不離の原理   物を生かすと大調和

漢方の暮らし 第100話 戦争と平和

2024年6月15日

 「陰陽」にはいくつかの法則があります。
そのうちの一つが「陰陽転化」という法則です。
人間の健康や性格、それに自然現象や政治経済にいたるまで、「陰陽」は存在します。
自然現象では火山の休止と爆発、地球の寒冷化と温暖化、豪雨と日照り、昼と夜・・・・・
 「陰」と「陽」はどちらかが強くなってぎりぎりまで極まると、自然にもう片方がバランスをとるように動き、反対に転じます。

 日本でも、今まで眠っていた火山の爆発が起こっています。
地下のマグマが極限に達し、爆発する「陰陽転化」です。

 政治の世界でも「陰陽」があります。
どんな政策でも反対と賛成があります。
保守と革新はまさに「陰陽転化」を繰り返しています。

 戦争と平和はどうでしょうか?
過去で見ればわかるように世界的にも、日本でも戦争を繰り返しています。
そして今、世界は非常に危うい状態にあります。
戦争に転化することないように祈ります。

漢方の暮らし 第99話 人は大自然の中の一つの生命体

2024年6月12日

 「天人合一」という概念があります。
人は自然の中の一部であり、大自然の中の摂理に従って変化しながら生きているという東洋哲学の考えです。

 地球の温暖化や生態系の変化などの問題が起きています。
最近では海に沈んでしまう島国が問題になったり、日本でも今まで経験したことのなかった大雨による川の氾濫や土砂崩れなどが起こっています。

 これらの現象はすべて、私たちが自然と協調を忘れて、便利で快適な生活を求めてきた結果です。
人間が大自然を克服しようというような無謀な考えを捨てて、大自然との協調を考える時期に来ています。
 寒い冬、風の強い春、ジメジメした暑い夏、乾燥の秋、それぞれの気候合の変化に合わせて、春は種を蒔き、
夏は耕し、秋は収穫し、冬は貯蔵する。
 人間の活動も、四季の変化に合わせて休息と活動を繰り返しています。

 大自然の変化を変えることはできません。
昔から、変化に合わせて、人体に起こる影響を予防したり、避けたりする生活の工夫をしながら生き延びてきたのです。

料金改定のお知らせ

2024年6月9日

平素は格別なお引き立て、ご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。

令和6年6月1日より物価上昇・賃金上昇・診療報酬改定の為、施術料及び物販品に関して価格改定を承らせていただきます。

価格改定によりお客様にはご負担とご迷惑をおかけいたしますが、より一層のサービス向上に努めて参る所存です。

何卒、ご理解ご了承いただきますようお願い申し上げます。

臨時休診のお知らせ

2024年6月6日

臨時休業のお知らせ

 拝啓
   平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 この度、研修会の為

6月28日(金) 午後 臨時休診

させていただきます。
皆様方には大変ご迷惑をお掛け致します。
申し訳ございません。
                 敬具

漢方の暮らし 第98話 漢方の基本は「整体観念」

2024年6月3日

 「整体観念」とは一言でいえば、「人間の身体は丸ごと一つになって宇宙の中に存在している」という考えです。

 人の身体は自然界からいろいろな影響を受けながら、五臓はそれぞれの役割分担をもって強調してバランスをとっています。
一つの臓器の働きが乱れると、他の臓器にも影響が及びます。

 様々なストレスを受けながら、人体は五臓を中心の六腑や皮膚などと経絡系統を通じて身体全体がバランスを取りながら、存在しているのです。

 具体的に言うと、私たちの臓器や組織は単体で働いているわけでなく、一つの臓器にトラブルがあると、他の臓器に影響したり、またそのトラブルを他の臓器が手助けするというシステムが構築されているのです。

 そこで、漢方・鍼灸の治療は表れている疾患だけでなく、身体全体を観察するという方法になります。

 この「整体観念」こそが、身体の臓器や器官、皮膚などをパーツごとに考え、悪い部分だけを治療する解剖学的な西洋医学との大きな違いです。

 漢方か西洋医学か、どちらに軍配を上げる必要はありません。
必要によって賢く治療法を選び、健康に役立てることが出来る時代です。