漢方の暮らし 第55話 秋の養生

2023年10月12日

 秋は乾燥と同時に日中は夏の暑さが残ったり、朝晩は冷えることもあり、気温が変化しやすい季節です。
また秋口になって、まだ暑さと湿気が残っている初秋の時期と、秋も深まる晩秋の時期には寒さと乾燥の対処が必要になります。

 「肺」の働きが悪い人は暑さ寒さの調節」に支障が起こります。
「肺の華は鼻に開く」といわれ、鼻は「肺」の入口になります。
「肺」の入り口の鼻がクシャミや鼻水でウイルスを追い出そうと働くのです。
「肺」の働きとは反対に、風邪の菌やウイルスは寒さと乾燥の時期に元気になり、攻撃力が強くなります。

 「肺」が冷えると、入口の防御力が弱くなるので、「肺」を温めることが予防の一番の鍵になります。
 漢方薬では風邪の引き始めに使われる「葛根湯」が有名です。
この薬の中には生姜や桂皮など温めるものが配合されています。
鼻水が出たらまず温める食べ物や背中を温めて、風邪のお客様に帰っていただきましょう。

 生姜・葱・葫などを味噌汁やスープに入れたり、香辛料を利用するといいですね。
寒さで風邪をひきやすい人は、鼻や口をマスクでガードしたり、マフラーや背中を温める服装で予防してください。


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