2023年3月21日

漢方の暮らし 第12話 春分の日は 陰から陽に変わる季節

2023年3月21日

 春分の日は時計でいえば、午前6時頃の時間帯になります。
そろそろ、仕事の準備に入る頃のことです。
陰から陽に変わる季節です。

 全ての物は陽と陰に分けられ、山の日が当たる方は陽、日が当たらない方が陰。
明るいと暗い、上と下、太陽と月、男と女。
すべてのものは、、陰陽のバランスで成り立っています。
 そして冬は陰、夏は陽。
春は冬の陰から抜け出して、陰と陽が半々になる季節です。

 うっすらと夜が明けて、鶏が鳴きだしたり、ポストに新聞配達の音が聞こえる時間帯です。
一年でいえば新学期が始まり、会社では人事異動など何かと新しい仕事の準備の季節になります。

 春は何かと忙しい季節です。
子供たちは卒業式や入学式、フレッシュマンは新しい職場の研修や引っ越しなど、
母親は学費の振り込みや制服の準備に、父親は人事異動や昇給などで、ほかの季節よりもストレスの多い季節になることがあります。

 それに加えて、三寒四温の温度の変化も自律神経の働きに影響します。
忙しい毎日や気温の変化が続くと、自然に交感神経のノルアドレナリンが働き続け、緊張状態が続きます。
血管は収縮して流れが悪くなったり、動悸がしたり、気分的にイライラしたりというような不調が起こります。
 ストレスは免疫細胞を身体の隅々まで運ぶ血液やリンパの流れを悪くして、パトロールの仕事を阻害します。

 そのような春の季節の変化は、五臓六腑の「肝」に影響を与えます。
そして「肝」の季節は春、色は青、味は酸っぱいものです。