「病膏肓(やまいこうこう)に入る」

2023年1月24日

 肩甲骨と背骨の間、肩甲骨の際あたりに、膏肓(こうこう)というツボがあります。
これが、肩や背中の凝りにお勧めです。凝り以外にも、さまざまな症状に対してよく用いられ、
中国・唐の時代の医学書に「あらゆる症状に効くツボ」と書かれているほどです。

「病膏肓(やまいこうこう)に入る」の意味は、
もともとは病気が医者の手の下しようもないほど重篤になった状態のことをいいますが、
最近は趣味などに熱中して手のつけられないような状態の時に用いられることが多いようです。

「膏」は心臓の下部の心外膜をさし、「肓」は横隔膜の胸腔側の漿膜をさすといわれています。
つまり、病気が心臓と横隔膜の間の手の下しようのない空間に逃げ込んでしまったために医者としてはお手上げになったという意味です。

そもそもこの肩甲骨の内側はとても凝りやすく、ほぐれづらい場所。
そのために日頃から家庭内でのケアをしておきたいところです。

 大きく腕を動かすことも有効ですし、肩甲骨の内側の押すと気持ちがよい場所や響く場所をご自分で探し、
やさしく丁寧に押したり揉んだりするとよいでしょう。

 もしもご自分の手が届かない場合は、あおむけに寝て、テニスボールなどを肩甲骨の内側に当たるように置くのもひとつの方法です。
でもその場合には、横になる場所を布団やベッドの上にするなどして、刺激が強くなり過ぎないように注意が必要です。

 また、市販の家庭用のお灸を据えることも効果的です。
それでもほぐれづらい場合は鍼灸院でのケアもお勧めします。


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