漢方の考え「気・血・水」

2021年12月13日

体を構成する要素「気・血・水」
漢方では人の体は「気・血・水」によって成り立っていると考えます。
 「気」とは人間の体を動かす根源となるエネルギーで、血液や水、臓器を動かし、自立神経系や内分泌系をつかさどる働きをもちます。

 「血」は体内にある赤い液体を指し、全身に酸素や栄養を運んだり、ホルモンバランスの調整もしてくれます。

 「水」は体内にある透明な液体、つまり鼻水や尿、リンパ液などの体のあらゆる水分を指し、免疫力に大きな関わりがあります。

 健康を維持するのは 「気・血・水」のバランス
 漢方では、これら「気・血・水」の3つが、体内をバランスよく循環している状態が、
健康な状態だと考えます。
 「自動車」を例に解説すると、「気」は運転手、「血」はガソリン、「水」は機械の熱を冷ますラジエーターの水だと想像してください。
ガソリンが無ければ自動車は動かず、水がなければ熱を持って故障してしまいます。
また、運転手が暴走をすれば事故に合ってしまう。
つまり、「気・血・水」のうち、どれか一つでも不足したり、滞ったりすると、不調や病気の原因となってしまうのです。

 気・血・水を整え、病気にならない体をつくる
「気・血・水」が乱れる要因は、四季の移り変わり、環境の変化、生活習慣・食習慣の乱れ、
ストレスなど様々あります。
 100年前と比べ私たちをとりまく環境は大きく変化しました。
経済の発展、医学の進歩に伴い、平均寿命が長くなるとともに、新たな病気も増えてきました。
例えば、原因のわからない不調、いわゆる不定愁訴は、なかなか完治が難しいと言われています。
 だからこそ、増加する病気や不調に対して、
「病気の症状があらわれてから治療を始める」のではなく、「自己回復力を高めて、病気の症状が出てこない体をつくる」漢方の考えが注目されます。

 漢方は人類の長い歴史の中で、実際に人々がとりいれることによって発展してきました。
いわば膨大な規模の臨床試験を経て発展してきた医学であり、その時代を生きる人間の、心と体を正常に戻す知恵と工夫が集積されているのです。
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