身体の痛みは内臓疾患の予兆である

2021年8月10日

 外部から刺激を受けない内臓には痛覚神経が乏しく、内臓そのものが痛みを発するときには病気が相当進行している場合が多いです。
 痛みの少ない内臓疾患を事前に判断するのに参考となるのが、病気の初期段階に起きやすい「関連痛」です。

 「関連痛」が起こるメカニズムとしては収束投射説が有力です。
内臓から疼痛を伝えてきた神経が、脊髄で皮膚といった他部位から痛みを伝えてくる神経とまとめられて脳に投射されるためとされています。
それにより、脳がどこから発生した疼痛なのか正確には判別できずに、誤認を起こすのではないかと言われています。
特に、内臓からの痛みは普段よく痛みを感じる皮膚と勘違いを起こし、同じ脊髄分節に入力されている皮膚が痛いかのように感じられるのです。
これは筋肉の「関連痛」でもほぼ同様と考えられています。
 例えば、かき氷を食べ、咽頭神経が刺激される事により発生した信号を、
後頭部またはこめかみの痛みと誤認知することです。これはアイスクリーム頭痛(icecream headache)とも呼ばれています。
また、肩が痛いのは、心臓・肝臓・胆のうなどに原因があるといったように、
内臓ごとに関連して傷みやすい箇所が決まっています。
狭心症の人が最初に左肩の痛みを訴え、肩こりと勘違いするのはよくあるケースです。
 重い荷物を持ったり、激しい運動をしたりしたわけでもないのに身体が痛む場合は、関連痛を疑ってください。
 肩や腰の痛みがあっても整形外科で診療を受けるだけでなら、
原因がわからず内臓疾患が見過ごされる場合もあります。
痛みが治まらないなら、関連する臓器が専門の医療機関で診てもらいましょう

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