心と漢方 身体がむくむと気持ちも沈む

2017年8月10日



 連日の暑さで、夏バテ気味になっていませんか?
夏には、体内を巡る気・血・水のうち「水」の流れが一部分に滞る「水滞」という状態に陥る人が少なくありません。
 私たちの生命活動は、気・血・水という三要素によって維持されていると漢方では考えています。
このうち、「水」とは全身を巡りながら身体に潤いを与える無色の液体のことをいいます。
この「水」の流れがスムーズにいかず、身体の一部に停滞している状態が「水滞」です。
この場合、「水滞」を引き起こす最大の要因は、冷たい飲食物の摂り過ぎです。
夏場は暑くて汗をたくさんかくので、どうしても水分を多く摂りがちに。
身体を冷やすようなものを摂りすぎています。
冷えは「水滞」を悪化させます。
「水滞」では、身体の何処に「水」が停滞するかによって異なった症状が表れます。
「水」が全身に停滞する場合は、めまいや下痢、浮腫み、夜間頻尿が表れます。
いっぽう、関節や皮膚に停滞すると、朝の関節のこわばり、顔のむくみに。
胸に停滞すると鼻水や痰、喘息のような症状があります。
お腹に停滞すると、食欲不振やむかつき、冷えが表れます。
「水」が停滞すると、それだけで身体は冷え始めます。
そこで、身体は気をどんどん巡らせることによってエネルギーを回し、「水」を追い出そうとするのですが、
「水」は滞ったままびくともしない。すると、気も巡らなくなる。これが「気鬱」です。
身体の中に悪い気がたまり、どんより淀んだ状態になるのです。
「気鬱」になると、心が憂鬱で、頭が重い。胸がつかえる。お腹の膨満感。おならの回数が増える。ゲップが良く出るようになります。
漢方では、浮腫みだすと、身体が重くなり、気分も沈むというサインが出ると精神にも要注意です。
 もし、このような状態が思い当たるのであれば、まずは身体を冷やさないことに心がけましょう。
冷たい水、ビールを飲み過ぎないように注意しましょう。
身体をクーラの冷えから守ることも大切です。
体内に「水」が停滞しやすい夏こそ、水はけのいい身体をつくり、身体を冷やさないこと。
本来、夏は身体も元気に生き生きと活動できる季節です。

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